【キキョウ】お天気の匂いってあるの?
よく雨の香りやお日様の匂いと言いますが
そういうお天気ごとの香りというのは
実際にあるものなのでしょうか。
答えを言うと、たしかに存在します。
例えば雨。
乾いた地面や石、
植物の表面にしみ込んでいた油分が、
雨で弾かれて空気中に舞い上がることで
生まれるペトリコールのにおい。
そしてジオスミン。
土壌中の放線菌(ばい菌の一種)が
作り出す有機化合物で、
これが濡れた土の香りの正体です。
雷を伴う場合には
オゾン(O₃)の匂いもわずかに混ざるという、
雨そのものの香りもあります。
晴れた日には、太陽光が地表や植物、
アスファルトを温めることで、
微量の有機物や油分、
水分が蒸発し、匂いが空気中に漂います。
洗濯物がよく乾いたときの香り、
草の甘い匂い、
少し焦げたような土の香りなども、
「晴れ」を感じさせるものです。
同じように曇天や雪模様でも、
ある程度の匂いはあって、
人間は目や耳だけでなく、
嗅覚でも気候を楽しいでいると言えます。
少しばかり贅沢ですよね。
ところで一般的に、
犬の嗅覚は人間の数千倍から
一万倍ほど敏感だといわれています。
人間が雨の気配がすると思った頃にはもう
犬はすでに空の湿度や気圧のわずかな変化、
空気中の分子レベルの違いまで
嗅ぎ取っています。
犬は嗅覚の生き物です。
お天気さえも鼻で感じています。
戻って人間はと言うと、
目で、耳で、そして鼻で
楽しむことができます。
少し贅沢だと思いませんか。
さてこれから、雪の季節がやってきます。
雪にも匂いはあるのか、と言いますと
鼻に入る情報が少ないため、
「澄んだ匂い」「静かな匂い」と感じます。
雪が降る前後は気温が下がり、
湿度が上がり、
空気中の粒子が洗い落とされます。
そのため空気が透き通るからです。
春夏秋冬、さまざまな気候があり、
いろいろな音や匂いが
生活を彩ってくれます。
それらを受け止められる
余裕のある生活をできるといいですね。
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曽我部キキョウ
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ほしよみ堂大阪アメ村店
2025年11月の出演日
5日、6日、8日、10日、11日、12日、13日、16日、20日、22日、23日、25日、26日、30日
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