【キキョウ】なぜ今の時代は自己肯定感が低いのか
唱和の時代、
人は自分の価値を
あえて考える必要はありませんでした。
みんなと一緒がいいとされ、
それで及第点。
会社勤めをすれば、
年功序列である程度は
昇進していきます。
同じ会社に定年まで勤めれば
それなりの給料と年金が待っていて
比較する場所は
近所、学校、職場の数人程度です。
自分はすごくなくていい
その安心感が社会に満ちていました。
さて時代が変わり、
今は令和となりました。
個性を出せ、唯一無二になれ、
成果を出せ、夢を叶えろと言われ、
SNSで全世界と比較され。
挙句に
「普通? それは価値が低いですね」
と突きつけられる。
そんな社会です。
自己肯定感はあって当たり前、
履歴書の必須スキルみたいなものです。
「普通でいること」が失敗扱いされる。
それで心が疲れないはずがありません。
でも、厄介なのはこの自己肯定感が、
後から生えてくるようなものではないことです。
なぜなら、昭和生まれの人は
そういうものを
必要としなかった時代に育っています。
そして、平成生まれでも、
親は昭和世代、教えられるのは
みんなと一緒でいいということ。
そんな私たちが、
この時代に突然、
自己肯定感を持ちなさいと
要求されるのです。
ないものはない、
急に育つ者でもありません。
結果として、自分を持て余し、
否定し、苦しむ人々が増えています。
「増えた」というより、
今まで見逃されてきた痛みが、
ようやく表面化しただけです。
ここで人々が犯しがちなミスは
他人と自分を比較すること。
Instagramの誰か、職場の誰か、昔の同級生の誰か。
幸せそうな投稿、華やかな成功、整った体、完璧な家庭。
情報の渦に巻き込まれ、
他人の姿に踊らされ、
自分を見失ってしまいます。
自己肯定感が低い人ほど
上を見てしまいがち、という事実もあります。
この時代、上を見ていてもきりがありません。
追いかけてみても、心が削れてしまうだけ。
必要なのは、もっと地味なことです。
自分の中で、少しだけ昨日より
成長した自分を見つけること。
そして最後に、少しだけ痛い真実を。
自己肯定感が低いのは
性格の問題でも、
努力が足りないからでもありません。
奪われたまま大人になっただけ。
だから、取り返せます。
~~~~~~~~~~
曽我部キキョウ
~~~~~~~~~~
ほしよみ堂大阪アメ村店
2025年12月の出演日
3日、5日、6日、13日、14日、19日、21日、22日、24日、25日、28日、31日
ご来店、ご予約、お待ちしております。

