【キキョウ】自分を認められない思考の癖
なぜ現代では
自己肯定感を持つのが難しいのか。
前回までは、その背景をたどりました。
では次に、自己肯定感をじわじわ奪っていく
思考のクセについて踏み込んでみましょう。
まず最も典型的なのが、
「すぐ自分を責めてしまう」
という反応です。
これは性格の弱さではなく、
脳内の「検索アルゴリズム」とでもいうものが
偏っているだけです。
小さな失敗や違和感が起こると、
検索結果の一番上に表示してしまう。
まるで欠点リストを
常に更新しているかのようです。
こういう人たちの癖を詳しく見ましょう。
まずは「犯人捜し」が内向きに
固定されています。
最初から検索範囲が
「自分の内側だけ」になって、
欠点探しをしているようなものです。
これではまともな判断は望めません。
0か100で物事を捉える傾向も見逃せない点。
少しのミスが、完全な失敗になってしまうのです。
1%のミスでも「完全な失敗」と処理され、
部分的なズレすら
「全部ダメ」に変換されてしまいます。
極端な結論づけが常態化しているのです。
脳には危険回避のため、
ネガティブ情報を優先して
拾う性質があります。
自分を責めやすい人は、
このセンサーの感度が
異常に高いのです。
褒め言葉は薄ぼんやりと流し、
指摘だけは超高精細で保存するような、
そんなアンバランスな仕組みが働いています。
この脳は、勝手な意味づけも即座に行います。
事実確認なし、証拠なし。
完全に思い込みの高速処理みたいに。
誰かの表情が曇っただけで
「きっと私のせい」と決めつけるのは、
これは思考ではなく、もはや反射です。
そして何より厄介なのが、
本来は改善のために機能するはずの
反省のための回路が
ブレーキなしで暴走する点です。
「では次どうするか」という未来志向に向かわず、
必ず「私はダメ」で終わってしまいます。
これでは自尊心が
回復する余地がありません。
自己肯定感が揺らぐのは、
生まれつきの弱さではありません。
ただ誤作動を続けてきた脳の習慣に、
まだ気づいていなかっただけ。
そのクセに光を当てた瞬間から、
心の回路は静かに組み替わり始めます。
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曽我部キキョウ
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