【キキョウ】銀木犀という存在のように
季節が変わったことを知らせるような、
華やかな香りの金木犀。
モクセイ科モクセイ属の常緑小高木樹で
ほぼ皆さまご存じでしょう。

さて、一方で、
この金木犀の原種と言われる、
銀木犀という樹木が存在します。
こちらもご存じの方がいるでしょう。
同じくモクセイ科モの
常緑樹ですが、
大きな違いは花の色。
白からごく淡いクリーム色の花が咲き、
香りも金木犀ほど強くはありません。
この金木犀と銀木犀の関係は、
派手な弟と、落ち着いた兄のよう。
あるいは、金閣寺と銀閣寺を
思い出してみてください。
金閣寺(鹿苑寺)は
華やかで絢爛で、黄金の輝きが
その存在を誇示しています。
銀閣寺(慈照寺)は
静けさや侘び寂びを象徴し
内なる美を表しています。
金木犀はその香りで
場の空気を一気に支配します。
銀木犀の香りは比較すると控えめで
奥ゆかしさがあるとさえ言えます。
同じ木犀の木ですが、
光と影、陽と陰のような存在。
どちらが上でもない、
秋の美の一つです。
ちなみに、銀木犀を見てみたい、
という方へのお勧めスポットは
大阪では和泉市の蔭涼寺でしょうか。
このお寺には「樹齢350年」と言われる
銀木犀が2本植えられています。
さて、人ではどうでしょう。
金木犀のように華やかな人と
ひっそりしていても芯のある
銀木犀のような人が
いると思いませんか。
登場と同時に場が華やかになる人。
派手さはなくても、
心になぜか残る人。
どちらも素敵なことで、
比較するようなものではありません。
もしも、自分が地味で目立たない、と
コンプレックスを持っていたら、
銀木犀のような、
しなやかさを目指しませんか。
金木犀の影にいるようでも、
しっかりと、たしかに存在し
その上品な香りを漂わせていますから。
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曽我部キキョウ
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ほしよみ堂大阪アメ村店
2025年11月の出演日
5日、6日、8日、10日、12日、13日、16日、20日、22日、23日、25日、26日、28日、30日
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