
【曽我部キキョウ】伝統や文化も進化するものです
かつて友人に聞かれました。
「外国人が着物を着た広告を、どう思う?」
答えは単純で、
よっぽど変じゃない限り
いいのではないか、と。
この「よっぽど変」というのは
襟が左前になっているとか、
広告として成り立っていない、
ということです。
最近では、外国の方が
着物を着ているのを
見かけるようになりました。
特に観光名所だと
レンタル着物を
楽しんでおられるようです。
着物は日本の民族衣装で、
外国の人が着るのはおかしいという
不思議な意見もあるそうですが、
わたしには意味不明。
一方の日本人の着物姿も
かつてとは明らかに違っています。
一昔前は、着物を着るからには
伝統的な着方でなくてはいけないと
言われていました。
季節を一歩先取りし、
「染め」の着物には「織り」の帯といった、
細かいルールを守れということです。
もちろん、そういった決まり事を
ないがしろにするつもりはありませんが
絶対に守らなければ着てはいけない
というものでもないでしょう。
ということで、最近では
草履に変わり、ブーツを履き、
寒さ対策でタートルを中に着込み、
羽織はとばしてコートを着用と、
さまざまなコーディネイトがあります。
着物の伝統を重んじ、
ルールを守れと、
声を大にしている方々は
卒倒ものかもしれません。
しかし、その方たちが大事にしているルールも
かつては粋、あるいは粋すぎる人たちの
斬新なコーディネイトが広まっただけです。
グローバル社会において、
着物の変化を取り入れなければ
かつての携帯電話と同様
ガラパゴス化してしまいます。
じつはこれ、着物に限ったことではなく
すべての伝統や文化に
言えることなのです。
時代の波に乗らなくては
淘汰されてしまいます。
着物は単なる一例にすぎません。
頑なに、昔にこだわることが
滅びの原因になっては
元も子もないでしょう。
伝統や文化を守ることも大事ですが
ときには冒険的試みも必要です。
変なこだわりを捨てて
自由に楽しむ、ということが
大事ではないでしょうか。
人生のように。