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【曽我部キキョウ】当たり前のようで、そうではない、風呂という存在。

私事ですが、
足を骨折して以来、
シャワーは浴びられるけれど
風呂には入ることのできない日々。

 

湯船にたっぷり湯を張って
のんびりと体を伸ばして、
なんて、しばらくお預けです。

 

さて、そこで気になったのが
歴史的にみて、
風呂はどう進化してきたのか、
ということです。

 

古代の風呂と言えば、
みなさん思い描くのは
ローマのテルマエではないでしょうか。

 

いわゆる公共浴場なのですが
テルマエは社交、レジャー、
健康管理にも役立っていたそうです。

 

なにせ、温水浴場だけでなく、
冷水浴場、蒸し風呂、
運動場に図書館など
施設は充実していました。

 

これ、なんだか
思い当たる節がありませんか?

 

そう、現代のスーパー銭湯や
SPAが古代のテルマエの
影響を受けているのですね。

 

さて、ローマ時代はこのように
風呂を楽しむ習慣がありました。

 

ところが時代が下ると
がらりと意識が変わります。

 

中世ヨーロッパでは
信仰上の理由や
健康に関する考えから
入浴自体が制限されたことも。

 

汚れを身にまとっている方が、
経験であるとされた時代もありました。

 

一般的には、人々は
川や湖、温泉などで
汚れを落としていたようですね。

 

中世後期になると、
十字軍の影響で、
中東から帰還した人たちが
ヨーロッパで浴場を求めました。

 

17~18世紀には、
お風呂に入ると毛穴が開き、
感染症が体に入る、という
理論が流行したそうです。

 

全身を湯につけるより
拭く方が人気になりますよね。

 

そういう状態で体臭を隠すために
香水も用いられていました。

 

日本はというと
6世紀の仏教伝来とともに
寺院に浴堂が作られ、
一般に開放されたのが
始まりとされています。

 

最初は仏教の儀式だったようです。

 

江戸時代には銭湯が
庶民の憩いの場として
発展しています。

 

たかが風呂ですが
歴史を紐解くと
いろいろな時代を
経てきているのがわかります。

 

日本は毎日入浴する習慣が
定着している国ですが
そうでないところも
たくさんあります。

 

風呂の効用も考えつつ、
そのありがたみを
しみじみと感じる
今日この頃です。

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