
【曽我部キキョウ】思い出にも「さよなら」するときはある
あれはおよそ
40年前でしょうか。
テレビの前に
録音機能の付いた
ラジカセを置いて。
「今から録音するから
音立てんといて!」
家族に頼み、
息をのんで、
ラジカセの録音ボタンを
ガチャッと押して。
途端に誰かを呼ぶ母。
なんて光景が
日常でした。
そこから音楽をはじめ
コンテンツの入手方法は
目まぐるしく
変わっていきました。
そして消えていった
メディアもあります。
βとVHSの
どちらのビデオテープが
勝ち残るのか、
なんて言っていた時代も。
今ではストリーミングが
主流でしょう。
昔はレコードを
キュキュッと回転させていた
DJたちも、
USBスティックを
利用する人が多いですね。
まだLP派の方もいますが。
そんなこんなで、
技術革新は目まぐるしく、
ついて行けないと
時代に取り残されそうです。
そんな中、使われずに
家の片隅に残された
カセットテープやMD、
ありませんか。
ビデオテープでもそうですね。
見たいけれど、
聞きたいけれど
ハードを買うほどではない。
思い出が詰まっているものだけに
捨てるのも忍びないですよね。
けれども、いずれは手放さなければ
部屋の中は思い出の品で
いっぱいになってしまいます。
人の心も、いい時代の思い出が
たくさん残っていることでしょう。
けれども、前へ前へと進むとき
手放さなくてはいけない
ものもきっとあるはず。
部屋の大掃除みたいに
心もたまには
棚卸が必要かもしれませんね。
新しい思い出を作るために。