
【水森】ウェイト版タロットカード《Ⅻ 吊られた男》の象徴解釈について。
こんにちは
ほしよみ堂大阪アメ村店の水森です。
『吊られた男』
青色上衣と赤い下衣を身に付けた若者が
木に吊るされています。
〈青〉は
天界、高みなるものを象徴し、
心の静寂も表す色です。
逆さ吊りにされているのに
彼は少しも苦しそうではありません。
むしろ清々しい顔つきに見えます。
〈赤〉は心の中から湧く
激しい情熱を表します。
彼がこの逆さ吊り状態を
敢えて良しとしている事が伺えます。
青と赤は、
水と火の色でもあり
相対する心の内を
表しているとも言えるのです。
背景は〈灰色〉
悔い改めるという行為や
神への依存を象徴する色。
彼が吊るされている〈木〉は、
縦木と横木から成る十字で、
〈タウ十字〉と言われています。
タウ十字とは、
下方線長く、
上方線が欠けた十字の事です。
横線が天(神)、
縦線が大地(人間)とされ、
両者の合流により、
〈真実、言葉、光、善に向かう心〉
を表します。
またその〈吊るされた木〉は、
芽吹き葉が青々と茂って、
彼の生命力を感じさせます。
因みに、ウエイト博士によると、
彼の足は卍(まんじ)を形作っており、
神と人間の世界についての関係を
示して描かれているそうです。
彼の頭には〈光輪〉が見えます。
〈ニンブス〉とも言われ、
キリスト教絵画では、
聖人や神聖な人物の頭部を
取り巻くように描かれています。
彼はこの苦行に耐えるのとにより、
悟りを開きました。
彼の行為は報われたのです。
彼は、見返りを望んで、
したのでは無いのです。
自らの信念を貫こうとすれば
その行動は、
自らを変えるほどの
力を持つものになるはずです。
そしてその時
奇跡は起こるのでないでしょうか。
そういう〈心の力〉を
『吊られた男』というカードは
示しているのです。