【水森】タロットジャーニ― 魂の旅を歩く愚者の物語【後編】
続き‥‥
運命の輪が回り始めると、
愚者の旅は静かに、そして
確実に変化して行きました。
最初に現れたのは、
天秤と剣を持つ女性、正義。
「すべての選択には、意味があるの」
愚者はここで、
自分の人生の責任は
自身で持たなければならない事を
自覚します。
旅は続きます。
次に出会った光景は奇妙でした。
一人の男が、
木に逆さに吊るされています。
それは、吊るされた男
「進めない時間にも意味がある」
彼は逆さ吊りにされ
苦しいはずなのに
微笑んでいます。
そしてもう一言
「視点を変えれば、
世界は違って見える」
やがて、
愚者の前に現れたのは、
黒い旗を持つ騎士、 ─ 死神です。
愚者は恐怖を感じました。
騎士は静かに言います。
「終わりは、新しい始まりである」
ここで、
愚者は古い自分を手放しました。
その後現れたのは、
水を混ぜる天使――節制
新しい人生の流れが、
ゆっくりと整っていきます。
しかし、その平穏は
長く続きません。
なんと愚者は、悪魔の城に
迷い込んでしまったのです。
欲望、執着、恐れ。
人の弱さが姿を現します。
そして突然の――雷鳴。
巨大な 塔 が崩れ落ちました。
価値観が壊れるほどの衝撃。
しかしその瓦礫の中で、
愚者は気づきます。
「本当の自由とは何か」
夜空に一つの光が現れました。
それは星。
優しい希望の光です。
愚者の疲弊した心を
静かに癒してくれました。
けれど、
夜はまだ終わりません。
月 の世界。
幻想と不安の迷路。
愚者は暗い道を
迷いながらも進んでいきます。
…ついに――夜明け
まぶしい 太陽 が昇りました。
安心、喜び、生命、平和。
愚者は笑います。
安堵を感じたその時、
空からラッパの音が響きました。
審判。
魂の目覚めます。
愚者は、自分の人生を理解したのです。
そしてついに辿り着いた場所。
それが 世界。
すべての経験が一つになり、
遇者の魂の旅は完成しました。
愚者は空を見上げます。
そして静かに笑いました。
なぜなら――
新しい旅が
また始まろうとしていたからです。
人生とは、
終わりのない
タロットジャーニーのようなもの。

