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【龍空】プリズムの光に魅せられて

部屋の掃除をしていたときのことです。

真夏の午後、汗を拭いながら
雑巾を手に動かしていたら
ふと窓辺にきらめく光が目に入りました。

何気なく視線を向けると、
ガラスに差し込んだ太陽の光が屈折して、
小さな虹色のプリズムを作り出していたのです。

 

ほんの一瞬、掃除の疲れも暑さも忘れて、
その光に見入ってしまいました。

光がゆらめきながら壁に映し出す色の帯は、
まるで別の世界への入口のよう。

赤や青や緑がやわらかく重なり合い、
光の中に吸い込まれていくような
感覚を覚えました。

 

そういえば、子供のころも
同じような体験をしたことを思い出します。

理科の実験で三角プリズムを使ったとき、
教室の光が虹に変わる瞬間に、
なぜか胸が高鳴りました。

透明なガラスの中から、
こんなにも鮮やかな色が生まれるなんて。

小さな私にとって、
それは魔法のような出来事でした。

 

大人になると、
忙しさや日常の繰り返しの中で、
光や色に心を奪われる瞬間は
少なくなっていたように思います。

けれど、今日ふと目にしたプリズムの光が、
子供のころの純粋な驚きや
喜びを呼び起こしてくれました。

 

掃除の手を止めてしばらく眺めていると、
不思議と気持ちが軽くなっていくのを感じました。

光はただそこにあるだけなのに、
心を解き放ち、暑ささえ心地よさに変えてしまう。

そんな小さな奇跡に出会えたことが、
なんだかとても嬉しかったのです。

 

日常の中には、
意識を向けなければ通り過ぎてしまう
美しい瞬間がいくつもあるのでしょう。

今日のプリズムの光のように。

これからも、そんなささやかな
輝きを見逃さずにいたい。

そう思いながら、
再び雑巾を手に取り、
少し軽やかな気持ちで掃除を続けました。

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