【龍空】商店街の秋の音楽祭で感じた“生の音”の魅力
近所の商店街で毎年秋に開催される音楽祭。今年もその季節がやってきました。私はこのイベントを毎年心待ちにしています。商店街のあちこちにステージが設けられ、街全体が音楽に包まれる一日。普段は買い物客で賑わう通りも、この日ばかりは笑顔とリズムに満ちています。
ステージではジャズ、ポップス、クラシック、ロック、民謡など、さまざまなジャンルの音楽が次々と披露されます。通りを歩いているだけで、世界各地の音に出会えるような感覚になります。演奏するのはプロのミュージシャンだけでなく、地元の学生やアマチュアバンドも多く、地域の人々が一体となって作り上げる温かい雰囲気があります。
コロナ禍の影響で、しばらくの間はオンライン配信や中止が続いていました。その頃は画面越しで音楽を楽しむしかありませんでしたが、やはりライブには特別な力があります。演奏者の息づかい、観客の拍手、街に響く生の音。それらが重なり合って生まれる空気感は、どんな高音質の録音にも代えがたいものです。
音楽を「聴く」というより、「五感で感じる」体験。心地よい秋風とともに流れるメロディーが体に染み込み、日常の疲れをふっと癒してくれました。音に包まれ、同じリズムを共有する時間は本当に贅沢です。
改めて、地域の人々が集まり、音を通してつながるこの音楽祭の存在の大きさを感じました。来年もまたこの場所で、秋の風とともに心に響く音楽を味わいたいと思います。

