
【龍空】杞憂(きゆう)という贅沢な悩み
「もしかして、あの人怒っていたかな」
「明日のプレゼン、大失敗したらどうしよう」
――そんな風に
まだ起きてもいない未来に不安を抱くこと
ありませんか?
それはまさに杞憂というもの。
杞憂とは
起こりそうもないことを
必要以上に心配することを指します。
語源は古代中国の杞の国の人が
「天が落ちてくるのでは」
と心配していたという
故事に由来しています。
まさに今の私たちにも通じる
普遍的な感情です。
私自身
取るに足らないことを
何度も頭の中で反芻してしまい
夜も眠れなくなることがあります。
でも不思議なもので
そうして悩んだ出来事の9割以上は
実際には何も起きなかったり
大した問題にならなかったりします。
とはいえ
杞憂が全く無駄かと言えば
そうでもありません。
杞憂の背景には
「何かを大切にしている」
気持ちがあります。
仕事での失敗を恐れるのは
成果を出したいという
真剣さの裏返しですし
人間関係の不安は
相手との関係を
大事に思っている証拠かもしれません。
大切なのは
杞憂に飲み込まれず
いったん立ち止まって
「それ、本当に起こりそう?」
と自問すること。
客観的に考えてみると
意外と杞憂だったと気づけることが多いのです。
心配しすぎで身動きが
とれなくなってしまう前に
杞憂をやさしく
笑い飛ばせる余裕をもちたいものですね。