
【龍空】清少納言に学ぶ夏の夜の美しさとは
「夏は夜。月のころはさらなり
闇もなほ、蛍の多く飛びちがひたる…」
これは
清少納言の『枕草子』の
冒頭に登場する有名な一節です。
千年も前の平安時代
清少納言は
季節の美しさを
鋭い感性で切り取っていました。
その中で彼女が
「夏は夜がいい」と語った理由に
現代の私たちも
共感することが
できるのではないでしょうか。
昼の暑さから解放され
空気が少しずつ
涼しくなる夏の夜。
虫の音が静かに響き
月や星が空を彩る時間帯には
日中とはまた違った「美」が存在します。
清少納言は
蛍が飛び交う幻想的な風景や
雨の音さえも風情として
受け止める感性を持っていました。
現代の夏の夜もまた
特別な時間です。
窓を開けて
涼しい風を感じながら
夕涼みをしたり
花火大会や夏祭りで
にぎやかな夜を楽しんだり。
エアコンや証明が発達した今でも
「夜にしか感じられない夏の美しさ」
は確かに残っています。
忙しい毎日を過ごしていると
夜の静けさや
空の広がりに目を向けることを
忘れてしまいがちです。
しかし
スマホを少し置いて
ベランダや公園で
夜風を感じてみてはいかがでしょうか。
そこには
清少納言が愛した
ささやかで深い美が息づいているはずです。
千年前の女性の感性に学びながら
今の私たちも「夏の夜」の
魅力を再発見してみましょう。