【龍空】秋の王様・松茸が高額なわけ
松茸が高額なわけ
秋といえば、食欲の秋。なかでも特別感のある食材といえば「松茸」ではないでしょうか。あの独特の香り、土瓶蒸しや炭火焼きで口にしたときの贅沢感は格別ですよね。でも、どうして松茸ってこんなに高いのでしょう？
まず大きな理由は「希少性」です。松茸はどこでも育つわけではなく、アカマツの根と共生して育つきのこ。しかも人工的に栽培するのはほぼ不可能とされているんです。自然の条件がそろわなければ発生しないので、収穫量は年ごとに大きく変わってしまいます。
さらに、日本の松林は減少傾向。病気や害虫の影響もあり、昔に比べると国産の松茸は本当に貴重な存在になっています。だからこそ、1本で数万円という値段がつくこともあるんですね。
もうひとつは「文化的な価値」。松茸は昔から高級食材として扱われてきました。お祝いの席や特別なおもてなし料理に登場するのは、その歴史的背景があるから。香りを楽しむ食材として、日本人にとって秋を象徴する存在になっているんです。
そしてやっぱり「需要と供給のバランス」も影響大。秋になると「今年は松茸を食べたい！」という人が増えますが、供給量は限られているため、どうしても値段が上がってしまいます。輸入物もありますが、国産に比べると香りや風味が劣ると言われ、やはり国産が人気なんですね。
つまり松茸が高額なのは、「希少性」「自然環境の変化」「文化的な価値」「需要の高さ」が重なっているから。なかなか気軽には手が出せませんが、年に一度くらいは“秋の贅沢”として味わってみたい食材ですよね。
