
【龍空】経験は力、したたかさは知恵 [四柱推命編]
五行別「海千山千」の知恵
四柱推命では、人の個性や運命を「木・火・土・金・水」の五行で表します。これをもとに「海千山千」を解釈すると、五行の本質が経験を通じて磨かれた“完成形の姿”として捉えることができます。
木の人は、成長と発展を象徴します。経験を重ねた木は、逆風にさらされても折れず、しなやかに伸び続けます。困難を知っているからこそ、人を導き育てる力が備わるのです。
火の人は、情熱や表現力の象徴です。若い頃は勢いに任せて燃え広がりますが、経験を積んだ火は、人を温め照らす「灯り」となります。海千山千の火は、場を見極めて柔軟にリードできる存在です。
土の人は、安定と受容の性質を持ちます。経験を重ねた土は、動じない落ち着きを増し、どんな状況でも安心を与える存在になります。海千山千の土は、周囲にとって揺るがぬ“拠り所”です。
金の人は、意志の強さと正義感を表します。若い頃は頑固さが出やすいですが、経験を積むことで戦略性が加わります。海千山千の金は、正義を守りながらも柔軟に交渉できる賢いリーダーです。
水の人は、知恵や柔軟性の象徴です。経験を積んだ水はさらに流動性を増し、どんな器にも合わせられます。海千山千の水は、相手の心を察しながら自在に人間関係を渡る達人となります。
こうして見ていくと、五行それぞれが経験によって成熟し「龍のように昇華する姿」が浮かび上がります。海千山千とは、悪賢さではなく、経験を知恵へと変えた完成形の姿。四柱推命の視点からも、自分自身の成長の方向性を示してくれるキーワードなのです。