永遠に来ない『明日』からのダイエットを、今からへ【曽我部キキョウ】
「明日から本気を出す」
「ダイエットは明日から」
聞きなれていて、かつ
耳に痛い言葉ではないでしょうか。
言ったことがある方も多いのでは?
この先延ばしの心理ですが、
詳しく言うと
「自分に負担をかけずに、
現状の快適な状態を
維持しようとする心理」
でもありまして、
現状の安心感や楽しさを
罪悪感を軽減した状態で
感じられるということなのです。
「5年後の100万円より
今の5万円」という言い方も
同じような心理が働いているとか。
得や損の大きさが
時間によって、違って感じるのは
至極普通のことだそうです。
利得や損失の〈時間割引〉といいます。
嫌なことを先延ばしにするのも
この時間の作用に由来しているのです。
難しく言うと、
分かりにくいかもしれませんね。
ダイエットをしたい人を例にとりましょう。
「ダイエットは明日から」ということは、
今日は失敗したということ。
何故失敗するかは二通りあって
一つは自分に甘い、
もう一つが完璧主義、です。
我慢できずに、毎日食べ納めをしているか
食べてしまったことで激しく自己嫌悪し
今日はもう無理だからとあきらめたか。
どちらにしても、今日ダイエットを
始めた方がいいことは分かっていても
罪悪感を軽減するために
「明日から」にしてしまいます。
ダイエットに関していえば、
一旦我慢して、数時間後にまだ食べたいなら
無理せず食べるとよいのです。
そして我慢した自分をほめる。
そうこうしているうちに
我慢の習慣ができるので
今日ダイエットしようと決めたら
ちゃんとできるようになっているのです。
明日から本気出す、も同じく。
我慢とやる気を入れ替えればいいだけ。
やる気を無理に出して、
でもやっぱり嫌ならやめてみる。
それでいいのです。
最初から完璧でなくても大丈夫、
少しずつ取り組んでいけば
永遠に来ない明日へと
先伸ばす必要がなくなります。
ダイエットは『明日』からは、
そろそろ卒業しても
いいころかもしれませんね。