人は仙人になれるのか? ~不老長寿の夢のゆくえ
その昔、秦の始皇帝は
不老不死の薬を得るため、
徐福という者を東方へ派遣しました。
そのずっと前に、メソポタミアでは
ギルガメシュが不老不死を求めて
旅をする物語があります。
しかし、ギルガメシュは死を
免れられないものとして
不死を諦め、国へ帰ります。
一方の神仙思想と呼ばれるものは
修行などで人間が、
不老不死を獲得できると
考えられていました。
そんな時代から
2000年以上が経過しました。
西洋では医学が発達し、
抗老化の研究も盛んに行われています。
しかし、老化速度を落とすことや
部分的な若返りは可能になりつつあるのに、
完全な防止、つまり不老不死は
かなり遠い目標のようです。
そして、現代の医療が目指すところは
その人の年齢での
最も健全な状態を保つことです。
しかし、問題は脳ではないでしょうか。
心臓が劣化したら、
再生医療などで、心臓の寿命は伸ばせます。
脳は生命維持を司っている部分ですが、
あいにくとその複雑な回路を維持したまま
全体を活かし続けることが困難なのです。
脳が老化し、委縮することによって、
各臓器の活動をまとめることも
できなくなるのですから。
さて、不死はまだまだ
夢物語かもしれませんが、
人間が何歳になっても生き続けたら、
それはそれで、面倒が起こると思いませんか。
人口の問題です。
老人は死なない。
若者が子どもを産む。
すると、増える一方ではないか。
そんな心配も出てきて当然です。
ところが、自然界というのはよくできていて、
個体の寿命、つまり生存率と
どれだけ子を産むかという繁殖率は
いわゆるトレーディング関係にあります。
つまり、生き延びることが難しいなら、
たくさん産んで、子孫を残していこうとします。
逆に、各個体が長く生きられるなら
少数の子にどんどん投資をした方が
生物種としては存続しやすいのです。
人が長生きすればするほど、
少子化が進む、という構図です。
本来そんなに単純なことではありませんが
大雑把に言うと、そういうこと。
さて、ここで質問です。
あなたは自分が長生きしたいですか。
それとも、下の世代のために
生命のバトンを渡したいですか。
選べる道を増やす、もう一つの見方を
★★★曽我部キキョウ★ほしよみ堂★★★

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