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【曽我部キキョウ】「欲しい」は、どこから来るのか ~買い物から見える、人間の欲望

女性の買い物は長い。

いるものがなくても、買い物に行く。

 

納得の発言です。

とはいえ、それが

女性だけのことかどうかは別問題。

 

男性だってパソコンを買いに行って、

スペックを見比べただけで、

買わないで帰ることがあります。

 

つまり「必要だから買う」だけではないのです。

人は誰でも、何かを見つけに

「買い物」へ行っています。

 

では、買い物ってそもそも何でしょう。

 

その昔、物々交換から

貨幣による売買へ変わることで、

選択肢が増えました。

 

つまり、必要なものと

自分の持っているものを直接交換する以外に

何かを手に入れることが

できるようになったのです。

 

ここから「買い物」が生まれていきます。

 

最初は必要なものを、

貨幣と引き換えに、手に入れていました。

ところがそこに、必要でないものを買う、

という行為が追加されます。

 

例えば、外套を買いに来た人がいます。

 

同じ外套を手に入れるにしても、

自分の気に入るものがいい。

だから、どれを選ぼうかと考えます。

 

ところが、この外套を売っている商人が

その外套を飾るピンも商っていたとしましょう。

 

買い物に来た人が必要なのは外套だけ。

けれども、横に並んでいるピンが素敵だ。

欲しい。

 

こうして必要ではないものを買うという

消費行動が生まれました。

 

そのうち、必要なものはないけれども

いいものがあれば買ってもいい、

という気持ちで、市場に行くようになります。

 

ついにここで、

買わない「買い物」が登場するのです。

 

商品と出会い、選び、比較し、

欲しいと思い、場合によっては買う。

これが今で言う「買い物」です。

 

少し大げさに言うと、

この「買い物」は、経済的な余裕があるから

できる娯楽でもあります。

 

ここで面白いのが、

最初は欲しいから商品を見ていたのに、

今度は商品を見たから欲しい、になったこと。

 

高機能の商品や最新ファッションなど、

人の「欲しい」を刺激する商品が

次々と生まれています。

 

宣伝や流行といった

人にほしいと思わせる仕組みもできあがり、

今日に至っているのです。

 

買い物に行って、

お金を払う前に、ふと思ってみてください。

この商品を手に入れることは、

本当に自分が望んでいるのか、と。

 

自分の欲しいものかどうかを、

振り返られることが

賢い消費者になる秘訣かもしれません。

 

選べる道を増やす、もう一つの見方を
曽我部キキョウ

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