【曽我部キキョウ】一つの音から泥棒まで ~人間は連想が止められない
山と言えば川。
でもレジャーで山と言えば海。
人間は連想が大の得意技です。
考えるというよりも、
あることと、あることを
つなげるような感じです。
例えば、夜中に室内で音がしたら。
泥棒かもしれない。
最近、近所で事件があった。
窓の鍵を閉め忘れたかもしれない。
誰かが入ってきて、財布を探しているんじゃ。
などと、一つの情報から
次々と連想、つまり
あり得る話をつなげていきます。
これは良くも悪くも、
人間の脳がそうなっているからで、
おかげで、この雲行きなら雨になるだろう、とか
この足跡があるから、危険な獣がいる、などと
予測することが可能になります。
一方で、陰謀論や妄想、
うわさ話や思い込みも
同じ仕組みから生まれるものです。
ただ、ここで気をつけたいのが
脳が連想してはじき出したことを
事実と思ってしまうことがあるということ。
先ほどの家の話で言いますと、
泥棒が家にいる、と思い込むのが、
その例です。
ところが、その連想をしながらも
「ちょっと待て、あの音は人じゃない、
単なる家鳴りだな」
と、事実を見つけることもできます。
一歩引いた視線が、
思い込みを「単なる連想だ」と
見つける役に立ちます。
実は、人間の脳は基本的に
連想することを止められません。
ネットワーク状に繋がった記憶は、
一つの情報が活性化すると
それにつながる情報も
自然と活性化されるからです。
連想そのものは、自分の意思で
オン・オフをしているわけではないのです。
ただし、その連想を、
採用するかどうかは別です。
LINEの返信が遅い。
ここから、嫌われたかもしれない、と
連想してしまうことは止められません。
しかし、そこで「嫌われた」と信じてしまうか、
「いやいや、今は忙しいのだろう」と
考え直すかは自分で選ぶことができます。
連想そのものが悪いわけではありません。
この能力が発達しているからこそ
小説を書く人がいるし、
芸術を愛することもできます。
しかし、連想が単なる連想であるか、
検証することも
必要になってくるでしょう。
脳は物語を作る名人です。
だからこそ、連想を楽しみながらも
ときどき事実は何かを
見ることも大切になのではないでしょうか。
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