【曽我部キキョウ】人類は、役に立たないことを考え続けてきた
日本では数に名前があります。
一、十、百、千、
万、億、兆、京、垓、秭、
那由多、不可思議、そして無量大数。
そんな数、いるの?
自分の財布の中身が勘定できれば
それでいいんじゃないの?
そんな声が聞こえてきそうです。
実際、生活の中で、10の68乗という
無量大数まで数えることは
ほぼないでしょう。
しかし、数を数えるという観点で言うと、
無量大数は最後ではありません。
そこに+1をすることもできるし、
無量大数×無量大数もできます。
でも、その数字に名前はない。
そして数に「最後」はありません。
そこから、無限大という概念が出てきます。
よく分からないけど、すごい数なんだな。
そう思うでしょうけれど、
その無限にも、大と小があるのです。
経済活動と理論上の数学は
ぴったりと重なっているわけではありません。
その知識、無駄じゃない。
そういう理論を提唱した人が生きた時代、
何を馬鹿なことを考えているんだ、と
思われることもあったでしょう。
ところが何百年も経ってから、
その理論が掘り起こされて、
新しい技術に役立つことがあります。
現代のコンピューターには、
過去の「なんじゃ、そりゃ」という理論が
とても役立っています。
言ってみれば、知識の廃品を
リサイクルしたようなもの。
もっと身近にも、同じようなことはあります。
国内企業に勤める事務員がいます。
仕事では日本語しか使いません。
将来使う予定もない英語を勉強してみました。
気付けば外国人の配偶者になっていた。
そんなことも起こります。
つまり、その時は無駄なことでも
やがて役立つことがある、ということです。
ただし、すべての過去の理論が
今役に立っているかというと、
そういうわけではありません。
英語を勉強した人全員が
外国人と結婚しないように。
無駄なことには、必ず意味がある。
そう言いたいわけではありません。
無駄のまま終わることもあります。
ただ、その価値を、
急いで判断する必要はない、ということです。
使い道があるかどうか、
それはまだ分かりません。
役に立つ日は、
来るかもしれないし、
来ないかもしれない。
今このときに有用か、
それとも無駄か。
それだけで物事を判断せずに
「いずれ役立つこともある、かもね」と
そのまま置いておくぐらいで
ちょうどいいのではないでしょうか。
選べる道を増やす、もう一つの見方を
曽我部キキョウ

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