【曽我部キキョウ】手を差し伸べる前に ~「助ける」と「背負う」は違う
人間、いくらか長く生きていると
一度や二度は
スランプに陥ります。
何かしなくては。
このままでは駄目だ。
そう思うのに、
思うように動けない感覚。
このような状態になる理由は、
一つではありません。
ここでは全体的な傾向として
今までの自分と、
今の自分の間にズレが生じた状態、
と捉えてください。
スランプに陥ること自体は、
実は悪いことではありません。
次のステップに必要な場合も多くあります。
ただ、経験した人なら分かりますが
かなり苦しい時期と言えます。
考え、試行錯誤し、葛藤し、
自分自身との闘いです。
とはいえ、スランプから抜けるためには
自分自身の気付きが不可欠。
だから周囲がどうこう言っても始まりませんし、
場合によってはうっとうしく感じます。
ところが一方で、
スランプ状態であることを
何もしない理由にする人がいます。
スランプだからできない。
調子が戻るまで待って。
周囲の人も、そう言われると
大変だね、無理しなくていいよ、と
スランプの人を労わります。
それ自体が悪いのではありません。
いたわりが必要な場面もたくさんあります。
問題はそうして周囲に助けられることによって、
スランプからの脱出を試みるより
スランプであることを維持する方が
責任を負わなくていいと思ってしまうこと。
本来、スランプ状態であると、
周囲がどれだけ動いても
本人が動かなければ解決しません。
それなのに、本人が
スランプから抜けることを
周囲に任せるかのように、
苦しむ自分を助けてくれる人を
求めてしまうことがあるのです。
こんなに苦しんでいるのに、
周りの人は何もしてくれない。
理解されていない。
優しくしてくれない。
これはもはや、自分自身の立て直しを
周りの人にさせようとしている状態です。
スランプで苦しんでいる人を見ると、
何もしてあげられないもどかしさを
感じることもあるかもしれません。
しかし、そこで手を差し伸べるとき
少しだけ止まってみてください。
本当にこの手はスランプから
救い出す力があるのか、と。
冷たいと思われるかもしれませんが、
スランプからの脱出には、
ときに境界線を引いて、
この先はあなたの問題だ、と突き放すことが
必要になるのです。
選べる道を増やす、もう一つの見方を
曽我部キキョウ

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