【曽我部キキョウ】駆け込み乗車における心理的要因について
都心のラッシュアワー。
体験したことはありますか。
東京の山手線や、大阪の御堂筋線。
列車は2分から3分に1本走っています。
乗り遅れた!と思っても、
すぐ次の列車が来る状態です。
それなのに、駆け込み乗車をする人は
後を絶ちません。
1本後では間に合わないほど、
ぎりぎりのスケジュールで動いているのでしょうか。
とはいえ、都会の電車では
車両編成も大量輸送のために
長くなっています。
駅のホームも長いということ。
出口から遠いところで列車を降りると、
ホームを歩いている間に
次の列車が来ることも度々あります。
扉に挟まれそうになりながら、
先に乗車していた客に白い目で見られ、
それでも駆け込むメリットは
一体何なのでしょう。
中には遅刻しそうで、
あるいはすでに遅刻をしていて
1分でも早く目的地に着きたい、
そういう人もいるでしょう。
しかし、そうでない人も大勢います。
では何が「そうでもない人」を
駆け込ませるのでしょうか。
考えられる理由の一つが、
列車を逃したくない、というものです。
逃すということが、
大きな損失のように感じられるということ。
次の列車なら余裕をもって乗れるとしても、
ここで合理的に考えるのではなく、
「逃したくない」、つまり損失を避けたいと
焦燥感に駆られてしまうからです。
そしてもう一つが、乗る予定の列車だった場合。
到着時刻よりも、乗車時刻を気にするあまり
「この列車に乗らなくてはいけない」という
強迫観念めいた感覚を抱きます。
結果として、締まりかけた列車のドアに
体当たりをするかのように滑り込もうとします。
予定通りに進まないことへの
恐れとも言えるでしょう。
さらに、今あるチャンスを逃したくない気持ちです。
もしかすると乗車できるのでは、という
可能性を見出しているからこそ、
時間計算などすっかり忘れてしまうのです。
まだ間に合うから、ではなく
目の前にある「開いている扉」というチャンスに
惑わされたような状態かもしれません。
これらの心理的な面を見ると、
どうも時間の計算という
どちらかというと合理的な感覚は
消えてしまっています。
もちろん、すべての瞬間で合理的であれ、とは言いません。
しかし、駆け込み乗車自体は
非常に危険な行為ですし、
時には自分や荷物が挟まって、
よけいな時間を使ってしまうことに。
こうしてみると、実際には
メリットらしいメリットもなさそうです。
少し時間に余裕を持って行動することも
大切ではあります。
けれども、それと同時に、心にも余裕を持って、
発車ベルが鳴り終わった列車に突撃せず、
2~3分後の列車を待って欲しいものです。
選べる道を増やす、もう一つの見方を
曽我部キキョウ

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