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【曽我部キキョウ】「今どきの若者」は若者の話ではない ~変化への戸惑いと好奇心

人はいつから「今どきの若者は」という

言葉を使い始めるのでしょう。

 

そしてその「若者」とは、

一体誰のことでしょう。

 

50代や60代の人が

「今どきの若者は便利さに慣れ過ぎている」

と言えば、おそらく携帯電話やスマホを

持っていて当たり前だと思う世代を言うのでしょう。

 

30代や40代の人が

「今どきの若者はテレビを見ない」

と言えば、おそらくニュースを

SNSなどで集めることが主流の世代を言うのでしょう。

 

そして20代の人が

「今どきの若者って個人主義だよね」

と、10代の人を見て言います。

 

20代となると、

「今どきの若者」代表のようですが、

それでも彼ら、彼女らは

自分たちより少し下の世代に対して

「今どきの若者」という言葉を使います。

 

また、不思議なことに

若者の文化を批判しているのかと思えば、

実は詳しく知っていたりもするのです。

 

「今どきは、地下アイドルとか言うんだってね」

おじさんが

「今どきの若者は分からん」と言いながら

そういうことを知っているわけです。

 

興味がないなら、「地下アイドル」という

言葉さえ知らないでしょう。

つまり、少なからず興味はあるのでしょう。

 

そして興味と共に、

少し下の世代が生きる世界は、

もう自分が慣れ親しんだ世界ではないという

戸惑いが含まれています。

 

「今どきの若者」論は、

一見すると批判的なものに思えます。

けれども、実際にはそうでもありません。

 

誰かが「今どきの若者は」というとき、

そこには、自分の世代との違いを確かめ、

少し下の世代への興味を示し、

違う世界への戸惑いを含めているのです。

 

「今どきの若者」とは、

自分の中にある常識では測れない、

けれども興味をそそるから

つい見てしまうもののことなのかもしれません。

 

若者を見ているようでいて、

実は変化していく世界を見ている。

 

だからこそ、いつまでたっても

「今どきの若者」という言葉は

色あせることなく

使われ続けるのではないでしょうか。

 

 

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