【曽我部キキョウ】人はなぜ玉手箱を開けるのか
人はなぜ玉手箱を開けるのか ~その好奇心が世界を広げてきた
浦島太郎の話をテレビで見たり、
本を読んだりした人は
きっと誰でも思うでしょう。
何だって、玉手箱を開けるんだよ!
開けちゃいけないって、言われたのに!
でも、冷静に考えてみてください。
あなたは玉手箱を
開けないで仕舞っておけますか?
「絶対見るな」
「絶対に触ったら駄目だ」
このように禁止されると
逆に気になってしまいます。
人は禁止命令などで
自由を制限されると
その自由を取り戻したくなるのです。
禁止されたことで、
それまでなかった価値まで
感じてしまいます。
神話や昔話には
たくさんの「見るな」や「するな」が出てきます。
つるの恩返し。
黄泉の国の神話。
禁断の木の実にパンドラの箱。
思い出してください。
ほぼ例外なく主人公は
禁じられたことをしています。
問題は約束を守れないことではありません。
昔の人は、人間の本質を知っていたのでしょう。
人間は知りたがるものだ、と。
玉手箱は昔話に出てくる箱ですが、
似たようなことは
現実世界にも満ち溢れています。
知らなくてよかった事実。
聞かなければよかった言葉。
見なければよかった光景。
昔話が言いたいことは
「約束は守りなさい」ではなく、
「知ることには代償がある」
ということだったのかもしれません。
しかし、ここでもう一度、
冷静に考えてみましょう。
人類というものが
玉手箱を開けないような生き物だったら
世界はどうなっていたのか。
海の向こうへ船を作って行く?
空を飛ぶ機械ができる?
誰も新しいことを始めなければ
今の世界は存在しません。
玉手箱を開けた浦島太郎は
不幸になったかもしれません。
けれども、玉手箱を開ける、
その性質は「欠点」と言えるでしょうか。
好奇心は失敗を生み、
後悔をもたらすこともあります。
しかし、同時に発見や進歩に繋がるのです。
玉手箱を開ける人間は
愚かな生き物かもしれません。
けれども、その愚かさがあってこそ
世界は広がってきたのです。
さて、あなたは玉手箱を
どうしますか。
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