【曽我部キキョウ】他人の剣は抜けない ~運命は待つものではない
アーサー王の伝説はご存じですか。
中世騎士物語といえばこれ、
という感じですが、
詳細を知らなくても
アーサーが石に刺さった剣を抜く場面は
何となく知っている方も多いと思います。
これは王になる者だけが、
その剣を石から抜けると言われて、
それまで誰も抜けなかったのに
アーサーがすんなりと抜いた、という話です。
さて、アーサー王の伝説は
昔のことですが
実は現代でも
同じようなことはあります。
簡単な例でいうと、
クラシックのピアニスト。
小さいころにピアノを習っていて、
いつか大舞台でソロピアニストとして
活躍したいと夢見た人もいるでしょう。
しかし、実際にソロピアニストになるのは
ほんの一握りです。
剣を抜くことを目指した人々のように、
我こそは、と思った日もあったでしょう。
けれども、夢はついえた。
そんな人もいるのではないでしょうか。
ここで少し考えてみてほしいことがあります。
何故、人々は剣を抜こうとしたのでしょう。
自分が王になりたいから。
権力を手に入れたいから。
そういう理由だったと思われます。
ピアニストを目指した若者は
何故、ピアニストという夢に
届かなかったのでしょう。
才能がなかった?
努力が足りなかった?
アーサー王の話に戻しますと、
伝説を信じるなら、
石に刺さった剣は、
アーサーのために用意されていたとも言えます。
それは彼が王という
難しい立場に立てるだけのものを
備えていたからです。
それは才能とか運命だけで説明できるような
簡単な話ではありません。
王という運命を背負うだけの力があったから
剣はアーサーのもとに来た。
人は生きていると、
どうしても他人のことを見ます。
そして、場合によっては、
素晴らしい、自分もそうなりたいと思うのです。
でもそれは、あくまでも他人の剣です。
大事なのは、伝説の剣を探すことでも、
その剣を抜くことでもありません。
自分だけの剣を探すことは
必要かもしれませんが、
それだけでは石から抜くことはできないのです。
本当に必要なのは、
剣を抜けるだけの自分を
作り上げることなのではないでしょうか。
自分の運命はどうなっていくのか。
気になる人は多いと思います。
けれども、その運命を担うことができるかは
また別の問題です。
運命を受け入れる力を
自分の中で鍛えることが
あなた自身の剣に
繋がっていくのではないでしょうか。
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