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【曽我部キキョウ】防御に終わりはない ~武器が教えてくれる人間心理

人間は一人でいると

決して強い動物ではありません。

 

爪も牙もなく、

他の動物と比べると足も遅いです。

当然、素手で熊やライオンには勝てません。

 

だから石を投げ、槍や弓という武器を作りました。

ここまでは生存のためと言えます。

 

問題はここからです。

 

人は狩猟や、猛獣から身を守るためだけでなく

武器を使うようになりました。

人に対して、です。

 

人同士が争うときに

武器が活躍し始めると

より便利で強い武器が欲しくなります。

 

例えば、お互いに剣で争っていたところに

弓が登場しますと、

距離を稼げる分、弓がいい、となります。

 

お互いに弓を持つようになると、

今度は銃です。

とにかく、途中で新しいものを

使わなくなると負け、というところがあります。

 

ここでの原動力は

強くなりたいではなく、

相手よりも弱くなりたくない、です。

 

こうして人間の社会では武器が進化してきました。

 

人が強くなろうとした証ではなく、

人の臆病さの歴史でもあるのです。

 

ではいつ満足するか、ですけれど

そもそも人間は

「これで十分」という感覚よりも

「もし足りなかったらどうしよう」の方を

強く感じるようにできています。

 

食糧が足りていても備蓄するのも、

お金をため込むのも

この性質からです。

 

ですから、防御は理屈上、

終わりがありません。

 

そして、守れば守るほど、

失いたくない気持ちが大きくなり、

不安になっていきます。

 

人が本当に欲しかったのは

武器ではなく安心だったはずです。

獣に害されないこと、

隣人に負けないこと。

 

しかし、武器が進化すれば

その最新の武器が

新しい脅威となって、

次の武器を生んでいる状況です。

 

この構造に、思い当たる節はありませんか。

 

もう少し、

お金があれば。

実力があれば。

愛されていれば。

 

そう思っているのに、

それを手にしたとたん、

安心はもっと先へと逃げていくでしょう。

 

人間は自分の弱さを知っています。

だからこそ、不安になり

不安を消すための努力をします。

 

けれど、どれだけ努力しても

不安が消えないなら、

足りないのは武器ではなく、

弱い自分を許す力なのかもしれません。

 

 

※過去の記事はこちらでご覧いただけます。

※ほしよみ堂の記事はこちらからどうぞ。

★★★曽我部キキョウ★★★

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